Memoranda Personalia 2011-04
Friday, 1st of April 2011
- 初出勤。入社式みたいなものはなにもない。震災のせいか、事務の人たちも心なしかばたばたしている。
- 引っ越しの荷物を別室に保管していると聞いていたので、一人で台車を使って運び上げないといけないと思っていたのだが、突如多数の用務員さんが出現してずだだだだっと運び込んでくれる。秀樹感激。
- 新しい仕事部屋は古い仕事部屋の約80%ほどの面積。地震対策のためか、8本の本棚がすべて壁に固定されている。以前の仕事部屋では本棚を自由に動かせたので、状況によっては迷路のように配置して敵の侵入を阻止することができたのだがその技は使えない。
- 少しがっかりなのは、部屋の中に洗面台がないこと。よく、仕事の合間に手を洗ったり顔を洗ったりしていたので、それができないのはちょっとつらい。しかし、近所に共用の給湯室や洗面台があるので、実害はないだろう。
- あと、以前の仕事部屋にはキャビネットがあって、==ひとに見せられない==空のファイルや古い書類をそこに入れていたが、今回の部屋は本棚だけでそういう収納用品がない。これもどうするか今後の課題。
- その後、見学を兼ねて社内をいろいろ動き回って各種申請などを行う。いろんな部署の職員の方々と話をしてようやく社員としての実感がわいてきた。
- 帰宅後、区切りをつける意味も込めて白ワインで乾杯。
Saturday, 2nd of April 2011
- 新しい仕事用メールアドレスの設定など。sshでログインできるので、ドットファイルを編集して全部Gmailに転送するようにする。
- 午後から京都へ。新幹線で行くので少し気が楽だ。
- 夕方から某ホテルで間もなく一周忌を迎える某先生の思い出を語る会。もう一年になるんですね。ご挨拶せねばと思っていた人たちにまとめてご挨拶ができたのでよかった。二次会は錦小路近くの店。けっこう酔ってしまって不用意な発言をたくさんしてしまったように思うが許していただこう。三次会は(おいおい)三条のバー。前を向いた話をしすぎて2時前にホテルに戻る。
Sunday, 3rd of April 2011
- 昼前の新幹線に乗り昼過ぎに帰宅。なぜか小さい子供が多い車両に乗り合わせてしまい、あまり休めない。
- 帰宅するとちょうど2週間前に買った家具が搬入されていた。==めずらしく==予定していた場所にぴったりと収まる。これでようやくすべての段ボールを片付けることができると思ったが、実際に入れてみるとなかなかうまくいかないみたいだ。
- 高校野球の決勝戦をやっている。そういや神奈川と福岡の対戦。世界が自分を中心に回っているような気が一瞬だけした。
Monday, 4th of April 2011
- いろいろまだまだ転居関係の事務手続きが残っている。新しい住所など一体何回書いたことだろう。人はこうやって新しい住所を覚えていくのだ。今日出したのはNHKの受信料の支払い書類と、団地のプチ工事申請書、それから会社の生協への入会書と、そこで備品を買うための売掛カード申請書。まだあったかもしれないが忘れた。
- いつものように電車で出勤。一駅前で下りて歩いてみる。人はなぜ知らない駅で降りても地上に出たら方向がわかるだろうと思うのだろうか。わかるはずがない。しかしなんとなく太陽の位置から見当をつけて歩いてみるとぴったりだった。こういう成功体験を一般化してはいけない。
- 昼食は最近よく行く中華。いつも混んでいる。いつも日替わり定食を頼むが試しに担々麺を頼んでみたらすごくうまい。こんなうまい担々麺は初めてだ。やっぱり競争の激しい土地でやっているだけあってこういうところはしっかりしていると妙に感心する。
- 夕方までがんばって、本類はほぼ本棚に収納したが、それでもまだ段ボールが20箱くらい残っている。やっぱりキャビネットがないのが痛い。喩えて言うと新居に押し入れがないようなものだ。押し入れに入れていたものは、押し入れがないと片付かない。しかしよく考えると、研究室に押し入れがある方がおかしいのであって、押し入れに入れるようなものを持ち込んだりため込んだりすることの方を考え直さないといけないのかもしれない。しかしこういう大々的な方針の再構築を行うには時間が足りなくなったのでそのまま中断して帰宅。
- 知っている学生さんに教えてもらって、ようやく最寄り駅の最適な出口がわかった。これまで、別の路線のホームを歩いたりしてなかなかたどり着かなかったのだが、とても簡単に行ける経路があるのだった。
Tuesday, 5th of April 2011
- 本棚がほぼ満杯になったのにまだ20箱の段ボールが残っている研究室の片付けのために出勤しないといけないのだが、その解決策が見つからないせいもあって足が向かない。おまけにここに来て再び引っ越しの疲れがぶり返して今度は腰が痛くなってきた。正確に言うと痛くなる手前の張っている状態なのだが、ここで腰をやってしまうと来週からの業務に重大な支障が出る。というわけで、急きょ出勤を取りやめて自宅研修に切り替える。なにをどう研修したかは秘密。
Wednesday, 6th of April 2011
- 今日も出勤しない攻撃。研究室の解決策が見つからないので行きたくない。こんなことばかり言っていてはいけないことはわかっているが、気が向かないのだからしかたがない。
- というわけで、奥さんと鎌倉に行ってみる。北鎌倉で下りて神社仏閣を巡りながら鎌倉まで歩くという初心者コース。暑くもなく寒くもなく、天気もよく、絶好の観光日和。おまけに平日だから人が少ない。途中で買った煎餅や、最後に食べた抹茶クリームあんみつが強く印象に残った。(そこか)
Thursday, 7th of April 2011
- 本棚がほぼ満杯になったのに床に20箱の段ボールが残っている状況をなんとかせんとな。収納力の問題と言うよりは、収納にかんする発想が異なるので、新しい環境をよく理解して適応することだ。
- ハンギングフォルダで整理していた大量の雑誌文献のコピーについては、ハンギングフォルダ本体が存在しなければ意味がない。そこでこれはすべてハンギングじゃない普通のファイルフォルダに入れ直して、机の袖部分に並べることにした。普通のファイルフォルダは20個くらい余っていたのを持って来ていたが、足りないので生協に買いに行くと、案の定在庫がない。必要なものは在庫がないものである。しょうがないのでややタイプの異なるフォルダを15個購入する。
- 細々したものを地道に片付けて、20箱がようやく10箱になる。これまでのところ半減期は約1日といったところだ。ここまで片付けて、ようやく片付けに必要なもの(ホッチキス、ハサミ、マジック、付箋紙、セロテープなど)が出てきたので、これからの見通しは明るい。
- 昼食は、こないだ学生さんに紹介してもらった和食の店に行ってみる。なんか板前さんがいるような本格的なところ。刺身定食を頼む。刺身はたいへん美味かったが昼食としては量が少なすぎる。ここは昼食よりも夜一杯飲むところじゃないかと思う。
Friday, 8th of April 2011
- 昨夜、寝る前に地震があった。この地に越してきてからおそらく最大の揺れ。震度3というからそれほど激しく揺れたのではないが、ぐらり、ぐらり、と、長い間大地が動いた。ほぼ毎日地震があるが、はっきりと二種類の揺れかたがある。ドンと一発揺れるのと、ぐらり、ぐらり、とガイアが動くのと。
- 彼の地では、朝、一仕事してから出勤していたのだが、此の地でそれをやると仕事場に着くのが昼前になってしまう。このあたりもいろいろと再構築が必要。
- ようやく仕事場の机周りを整備して、椅子に座ってPCを使えるようになった。目出度し。ネットワーク接続も、IPアドレスやらの各種設定をしないといけないと思っていたら、敷地内を無線が飛び回っているようで、そこら辺を飛んでいる無線をひょいと捕まえて認証すると、あっけなくつながる。これは便利だ。iPadやらにも対応しているようなので、構内で使う限り、自前でWiFiルーターを準備する必要がない。
- 今日は魚料理の安い店を見つけたので入ってみる。入口で食券を買うようなところ。タイムサービスで美味しそうな定食があったので注文しようとするが、食券が「売り切れ」になっている。時間としてはまだ始まったばかりなので売り切れは間違いだろうと判断し、「タイムサービスの定食はどうやって注文したらいいですか」と質問すると「まだやってないんです」というお答え。しかし自分の時計ではその時間を過ぎているので「○時になってますけど」と言うと、「まだ準備ができてないんです」というお答え。うーむ。順番としては、準備ができてから「タイムサービス」の看板を出すべきだっただろう。でも美味しかったからまた行こう。
- 調子にのって、次は部屋でコーヒーを入れられるようにしようと思って、ペットボトルの水を買うために近所のスーパーに行くと水がない。そうでした。此の地ではまだペットボトル入りの水は貴重品なのであった。部屋の近所に給湯室があるからそこを利用すればいいんだろうとは思う。
Saturday, 9th of April 2011
- 引き続き仕事部屋の片付け。いちおう、入る前に全体の掃除をしてくれているはずだが、ブラインドや窓や壁などに、長年のホコリが堆積していて、うかつに湿ったクイックルワイパーなどで拭き取ろうとすると、固体だったホコリがペースト状になり、まるで絵の具を塗りたくったようになってしまう。この問題を解決すべく、バケツと雑巾を車に積み込んで出社。
- 初めて車で行くので緊張したが、地図で見る限り、あまり複雑な経路ではない。実際に走ってみても、思ったよりも走りやすく、約30分で到着。電車だと70分ほどかかるので、約半分の時間だ。こんなに近いのにどうしてみんな電車で行くんだろう。みんなよっぽど電車が好きなんだな。
- 一緒に来てもらった妻と二人でブラインドを中心に拭き掃除。バケツの水がたちまち真っ黒になり、何回も水を換える。細かく見るとまだ汚れているが、それでも、うっかり触れないような危険なホコリの層はほぼ取り除かれた。
- せっかく来たので新しい我が社の周囲をぐるっと散歩。学生さんに教えてもらったチーズケーキが評判の店にも入ってみる。たしかにケーキもコーヒーもレベルが高い。
- 帰りは少し道が混雑したが、それでも約40分で到着。この程度なら毎日車で行きたいが、たしか毎日車で来るのはやめてくださいとオリエンテーションのときに言われた気がする。駐車スペースの問題があるんだろう。
- しかし、土曜の午後あたりの空いている時間帯を使えば、車で簡単に行けることがわかったのは収穫だ。ちょっとしたものでも通勤電車では運びにくいので、荷物があるときなどに利用できそうだ。
- 先週一週間、こちらで初めて電車通勤というものをやってみて、いろいろと観察できたことがある。ひとつは、みんなかなり荷物が少ない。大きなリュックを背負っている人もいるが、大半は、小さくて薄くて軽いバッグひとつ。このようにして極力体力の消耗を抑えているに違いない。余計なものを山てんこ押し込んだ重いバッグを持ち歩くのは、比較的通勤時間が短い地方のスタイルだろう。
- というわけで、ここはかねてから準備していた必殺[[Glenroyal(黒)|http://www.decentages.jp/onlineshop/productDetail.do?p=1&id=160850]]の出番ではないかと思う。とにかく余計なものは入れず、いざというときに役に立つかもしれないようなものも入れず、まず必要ないのに持っていることだけがうれしいようなものも入れずに、ノートと財布とiPodだけを入れて旅に出よう。(どこへ行く)
Sunday, 10th of April 2011
- 高校時代の友人が近所に住んでいるから一度遊びに来いということになって遊びに行く。車で10分ほどのところの閑静な住宅街。夫婦二組4人のうち3人が同じクラスにいたことがあるという妙な設定で、猛烈にローカルな話題で盛り上がる。
- ちょうど桜が満開なので近所を散歩したが、整備された歩道を歩いて一度も車道と交わることなく最寄り駅まで行ける。すごい。ウチの近所は狭い道で車と歩行者のバトルが絶えず繰り広げられているのでうらやましい。
- すっかり長居して気がつくと夕方。地震対応でいろいろたいへんなようだが、今後も引き続き元気でがんばってもらいたい。
Monday, 11th of April 2011
- 最寄り駅から職場まで歩く途中に有名なパン屋があると聞いたので立ち寄る。たしかこれは福岡の大丸にある店だ。なかなか雰囲気のある店で、パンもとても美味しそうなのだが、やはり値段がそれぞれ大銀杏の倍とは言わないが30%はUPしている。試しにいくつか買ってみたがたしかに美味しい。しかしここがコストパフォーマンス的に二代目大銀杏になれるかどうかは微妙なところ。
- 追加書類があって発行が遅れていた家族用の健康保険証をもらう。学校名がついた健康保険組合なんて珍しいんじゃないだろうか。
- 先週申し込んでおいた校費使用カードを生協でもらう。さっそく、名刺とプリンタを注文。転居通知用の葉書も頼んだが、さすがにこれは校費で落とせないだろう。
- 今回注文したプリンタは{{'これ'}}。本当はスキャナやFAXがついた機能満載の仕事用プリンタがいいんだが、いかんせん部屋が狭いので置く場所が限られる。それならと、今回は部屋のデザインを重視して、なるべく小さく、使わないときは本棚に入れて片付けられるくらいのを選んでみた。ただし、カタログで選んだので、実物を見るまで今ひとつ不安だが。
- 夕方結構大きい地震。ぐらり、ぐらり、とガイアが揺れるやつ。1分くらい揺れたんじゃないだろうか。その後も、余震の余震とみられる揺れが何度か。「地殻の安定化へのプロセス」という表現を目にしたことがあるが、安定化したらエネルギーがたまりやすくなって次の大きな地震が起こる準備が整うわけだから、適度に不安定であってほしい。
Tuesday, 12th of April 2011
- 定期券は結局3ヶ月分を買うことに。シミュレートしたら毎日行くわけじゃないから定期でも通常運賃でも総計はほぼ同じなんだが、通勤費のことを考えずに出勤するというところに通勤費の意味があるのだと判断する。オートチャージのpasmoを入手してそれに電車とバスの定期を入れる。これ一枚で行けるのはらくちんだがmobileじゃないのが返す返すも残念。
- 例のパン屋にまた寄ってみる。焼き立てのチーズパンと定番のクロワッサン。大銀杏なら大体400円弱といったところだろうがお会計はほぼ600円。パン2個で600円というのはいかがなものか。しかし食べてみるとこれがまたうまいのよ。絶妙の、と言いたくなるような、大銀杏の荒々しさとは対極にある完成度。しかしここまで洗練されてなくていいから400円くらいでほどほどのものが手に入らないかなあと思う今日このごろ。
- 今日はガイダンスの日。初めてお客さんたちの前に出て今学期に提供する商品の説明をする。何人か初対面の同僚の方がいたのでご挨拶も。もう少し新人扱いされるかと思っていたが、比較的放置してくれるので気が楽。前任校ではおそらくこの時点で3回ほど新入社員の通過儀礼があったと思うが、いまだに一度もない。もしかすると今後もないような雰囲気だ。
Wednesday, 13th of April 2011
- 「将軍様の家」はコストパフォーマンスの点で問題があるので、学生さんからの情報に基づいて国鉄の高架下にある別の店に行ってみる。パン3個でお代は395円。いいじゃない。すごくいい。味も悪くないというか、むしろ美味しい。
- 基本的に昼食はパン3個が好ましいと思っていて、それぞれ、
- #前菜(サクサクした軽いパン)
- #メインディッシュ(どっしりしたカロリー高めのパン)
- #デザート(甘いパン)
- という感じなのだが、例えば大銀杏だと
- #めんたいフランス
- #ジャーマンポテト(またはカレーパン)
- #メロンパン(またはクリームパン)
- ということになるんだが、今日は、
- #クロワッサン
- #ベーコンフランス
- #クイニーアマン
- ということでこの面でも完璧。
- 問題は、デフォルトの降車駅からこの国鉄の駅に行く経路が迷路のようでわかりにくいこと。
- 某研究会から案内が届く。ご苦労様です。会場が聞きなれないところなんで会場案内のリンク先を見るとまるで[[前衛芸術のような地図|http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/profile/intro/facilities/kyoshokuin/izumi/access.htm]]が。これはそうとう土地勘がある人じゃないとわからないんじゃないか。「大文字の向かい」と言ったほうが分かりやすいと思うが。(余計にわからん)
- 夕方会議。おそるおそる参加したが、かなりてきぱきと進行して比較的短時間で終わった。新人なんでひとこと挨拶でもさせられるかと緊張していたが、冒頭に議長が「たくさん新しい人もいますので、よろしく」と言って全て終わり。すばらしい。
Thursday, 14th of April 2011
- 健康診断の結果がちょっと貧血気味だったので診療所に呼び出される。赤血球の数が少なく血圧も低いので立ちくらみが起こりやすいのだそうだ。そう言われるとそうかも知れない。
- 尿酸値の方は、前任校での話では、定期健康診断の結果を見ながらぼちぼちと、ということだったが、その間に値が高くなるのはやっぱりまずいのでさっさと検査しときましょう、といってさっさと血を取られてしまう。結果は月曜日。
- 今日も昨日の店でパン3個。
- #バジルドッグ
- #ポテトグラタン
- #クイニーアマン
- お代は450円。余裕で許容範囲だ。ポテトグラタンが主菜にしては少し軽い。クイニーアマンは早くも定番になりつつある。
- 発想を転換して小さいプリンタを入手したので、それに合わせてPCも外部ディスプレイや外部キーボードを使わずに、もともとのR9をそのまま使うことにする。せっかく無線LANが使えるので、その無線性を活かすべく、電源ケーブルも抜いて、デフォルトでバッテリ駆動にする。
- プリンタの方も、ポータブル仕様なのでバッテリ駆動ができる。そこでこちらも電源ケーブルを抜いて、標準でバッテリ駆動にしてみる。
- あとは、PCとプリンタの接続だが、幸か不幸か標準でプリンタケーブルが付属していない。本来なら、ここで「むきいい」となるところだが、これはふつう無線でつなぎなさいということだと判断し、bluetoothのアダプタを挿し込んでこちらも無線接続にする。
- バッテリ駆動のPCとプリンタを無線でつないだわけだから、そこにケーブルはひとつもない。これは快適。ときどき充電しないといけないので使いやすいかどうかは微妙なところだが、おしゃれのためには多少の不便も我慢するのだ。(それでいいのか)
- こちらに来て初めて学生さんたちと飲む。中には学生さんと言えない人もいたが、いろいろとこちらの事情などを教えていただく。
- 10時過ぎに店を出て電車で帰宅したが、いつもの帰宅時間よりも混んでいる。バスなどはぎゅうぎゅう詰めだ。幸いどちらも座ることができたので事なきを得たが、夜の電車も要注意であることがわかった。
Friday, 15th of April 2011
- そろそろ自宅も研究室も落ち着いてきたところで、一番重要な引越し作業にとりかかる。それは心の引越し。一番後回しにしていたが、ふと気づくと来週から授業開始だ。心の引越しがまだだったので、先日のガイダンスでは今まで通りにサービス精神の赴くままに内容のないことをしゃべってしまった。
- 一日研究室にこもって、本棚の整理をしながら、来し方行く末について思いを巡らせる。ようやく夕方頃になって、今何が起こっているのかを自分なりに理解したような気がした。また新しい場所で新しい人たちと新しいことを始めるのだ。同じことをやっているようで求められる役割はぜんぜん違う。今まで宇宙船エンタープライズ号の乗組員だったのが、こんどはジャムおじさんのパン工場で働くことになったくらい違うのだ。(わからん)
- 初めて古い方の図書館にも行ってみる。なんか古くて怖いんですけど。研究室の壁にも大きなヒビが入っているし。建物の安全性という点では今ひとつ不安をぬぐいきれない。
- 先週生協に注文した転居葉書の校正がメールで届く。しかしどう見てもプロの目でチェックしたようには見えない。全体的なデザインやフォントの具合など、自分が持ち込んだサンプルのほうがましだ。これでは印刷所に頼む意味が無い。この段階でキャンセルすると組版台を取られることは分かっていたが、それを払ってでもキャンセルしたい気分が猛烈に湧き上がってキャンセルを決行する。幸い、ネット上にプロの仕事をしてくれる印刷屋さんを見つけたので、そこに注文。生協の印刷屋さんが1週間かかった仕事を1時間でやってくれて、すぐに校正がメールで送られてくる。納得して注文。なんとか今月中に転居通知を出せそうだ。
- 生協の受付の人が、「葉書の注文を受けるのは初めてです」と言っていた理由がわかった。
Saturday, 16th of April 2011
- 引き続き頭の中であれやこれやと授業準備。取り上げるかどうか迷っている教材をパラパラと読んでみる。特に面白そうではないけれども、いちおうこの時代の必読文献の一つだと言われているものなので、さっさと読んでおくほうがいいような気もする。
- 「読んだけど面白くなかったです」と言えるようにしておいてあげる親切心。
Sunday, 17th of April 2011
- 天気もいいしちょっと中華街にでも行ってみる。電車一本で行けるので楽ちんだ。例によって祭りでもないのに大変な人出。しかし、田舎の祭りは疲れるが都会の人ごみはそれほど疲れないのはなぜなのか。人がたくさんいるのにいない感じ。知っている人がいない安心感と言えばいいか。
- 海沿いの公園に行くと大きな船が停泊している。大きい船を見るとほっとする。
- 山のほうの公園へ回って、墓地の中などを散策。しかしこのあたり、「山下公園」とか「港の見える丘公園」とか「外国人墓地」とか、記述的・説明的な地名が多いのはどうしてなんだろうか。
- 午後ずっと歩きまわって相当量の紫外線を浴びてしまった。しかし紫外線は人体にそれほど有害でないので、シーベルトに換算しても健康に直ちに影響が出る値ではないだろう。
- {{my '20110415#p03','一昨日'}}注文したハガキがもう届く。仕事が速い!仕上がりも申し分ない。今度からなにかあったら[[ここ|http://www.uonoprint.com/]]にしよう。
Monday, 18th of April 2011
- また同じパン屋で昼食を入手。
- #クロワッサンポテト 220円
- #オニオンブレッド 200円
- どちらも主菜。前菜とデザートを省略してメインディッシュを補強する計画というか、メインディッシュがかなり充実しているので、これだけで十分。この組み合わせもなかなかよい。
- 診療所。血液検査の結果、やはり尿酸値が少し高いので、引き続きこれ関係の薬は飲みましょうということになる。あとは、花粉症アレルギーの薬も。
- 健康保険のシステムがちょっと違うので、窓口での支払いはなし。全体的なところを見ないとなんとも言えないがちょっと得した気分。
- お客さんの顔ぶれを見ないと準備をやりにくいが、とりあえず何が起こっても大丈夫なように、多めにプリントを作っておく。必要なければ使わなければいいし。
- プリントを作成したのはいいが、さてこれをどこで印刷すればいいのか。同僚の会話の端々から推測するに、学内にそれ用の印刷室があるようだ。新学期の学内文書をあちこち読み返して、それがあるらしいところに当たりをつけて出かける。途中たまたま学生さんに出会ったので少し詳細な情報を仕入れる。このへんかなと思って入っていくと、ぜんぜんちがう。しょうがないから守衛さんに聞こうと思って別の建物に入って聞くと、そこがその建物だった。玄関に建物の名前がないからわからんですよ。
- 行ってみるととても使いやすい部屋で感心。
Tuesday, 19th of April 2011
- 二限目講義。考えてみれば新しい会社での初めての講義ということになるが、なんかごく普通にやってしまった。人数も適正で、多くもなく少なくもない。強いて言えば教室が大きすぎるくらいか。
- 四限目は学部ゼミ。ゼミとしてはごく普通の人数だと思うが、ラテン語を使う中世のゼミでこの人数が集まるというところに今後の可能性を感じる。何をするか相談して決めるということだったが、それほどの混乱もなく、すんなりと決まる。このあたりも受講生の意識の高さを感じる。
- 二代目大銀杏の座を不動のものにしつつある某国鉄駅近くのパン屋。今日は、
- #白身魚クロワッサン
- #チョリソーが乗ったパン
- #カフェロッティー
- 前菜がなくて、主菜二つにデザート一つというところ。授業があるのでちょっとカロリー多めを狙ってみた。白身魚のフライとクロワッサンが合うのは驚きだった。
Wednesday, 20th of April 2011
- 明日は妻の誕生日だが忙しくてあまり落ち着いて生誕記念行事を行うことができないので、前倒しで今日にする。横浜にでも出て食事でもするかと思っていたが、先日友人から聞いたショッピングモールに行ってみることにする。車で15分ほど。あっという間に到着。「ららぽーと」とかいう名前が付いているが、まあ要するにキャナルシティーだな。それでもこちらに来てゆっくり買い物をするのは初めてなので、ぶらぶらと3時間ほど歩きまわる。==あこがれの==東急ハンズにも行って、鞄や文具の売り場を散策。久しぶりにきれいな空気を吸って気分が良くなる。
- その鞄だが、もう探求の余地が少なくなってきたと思っていたが、少し課題が出てきている。今の鞄は、これまでの経験から、B4が入る大きさを基準にしている。ごくたまにだが、B4の封筒を持ち運ぶことがあるからだ。しかし、B4サイズの鞄は、通勤電車の中では少し大きすぎる。たとえば座って膝の上に鞄を置くと、少し隣にはみ出る感じがある。気にするほどではないかもしれないが、自分が明らかに占拠している空間よりはすこし外に出ていると感じる。そう思って周囲を観察すると、やはり、熟練の通勤者たちの鞄は、みなほぼA4サイズだ。B4サイズは、厳しい生存競争の中で淘汰されたのだろう。きっと。
- そう思って、A4サイズのナイスな鞄はないかな、と探索してみたわけだが、なかなかいいのがない。
Thursday, 21st of April 2011
- 授業二つ。マイナーな領域なので参加者がいるかどうか不安だったが、まあまあの集まり。どちらの授業にも学生さんとは言えない人が混じっていて、若干緊張感がある。
- テキストをコピーしたり補助ページにアップロードしたり、ばたばたと準備をする。あと、研究室で今後の勉強の方針なども。
- そういや先日、電車の中で、20代くらいの若い男性が、同じく20代かせいぜい30代くらいの比較的若い女性に席を譲ったところを目撃した。譲られた女性のほうも、別段驚いた風でもなく、ごく当然といった感じで軽く礼をして着座したので、一連の動作がごく自然に感じられた。
- しかし、初めて見る光景だったので、まだ記憶にのこっている。この地方ではよくあることなんだろうか。だとしたらこれは相当に民度が高い。例のあの公告の見過ぎじゃないかという気もするが、譲られた方の女性の自然さのほうに強い印象を受けた。
Friday, 22nd of April 2011
- ちょっとした用事があるので出勤しようと思っていたが、なんだか体がだるくて動く気がしない。あまり無理をすることもないので、自宅研修に切り替える。
- いろいろ研修をしているうちに居間のソファにつかまり半日ほど拘束される。油断禁物。しかしおかげでいい休養になった。
- 明日は大文字の向かいの某研究会に行く予定。
Saturday, 23rd of April 2011
- 前線通過で大荒れの予報。傘を持っていく。
- 昼は幕の内弁当「東海」を車内で。16号車15列E席という、いちばんうしろの席なのでなんとなく快適。
- 雨が降って富士山は見えない。
- 大文字の向かいの吉田泉殿というところで某研究会。おそらく斗升でいちばん難しい問題の一つであることもあり、発表・質疑応答を通していろいろと刺激を受ける。
- 研究会のあとは予想通り向かいの大文字へなだれ込む。なつかしい。大将もお元気そうで何より。
- 二次会はくれしま。ここも懐かしいが改装したのね。しかしおばちゃんはちょっと年を取ったけど昔のまま。帰り際に一言二言言葉を交わす。
- 少し飲み過ぎて12時頃にチェックイン。
Sunday, 24th of April 2011
- 昼過ぎの新幹線まで少し時間があるので、京都駅近くのヨドバシビルへ。6階のSeattle's Best Coffeeでラテを飲みつつ、昨日の問題をノートに整理する。えらいぞ。ここは初めて来たがなかなかオープンで気楽な感じ。適度にリラックスしつつこんがらかった頭を整理するにはいい場所だと思う。
- 昼は車中で穴子寿司。しかし途中でお腹が痛くなる。もしやSeattle's Best Coffeeでこっそり持ち込んだコンビニサンドを食べたバチが当たったのか。
- 4時頃に帰宅。京都は寒かったので温度差に苦しむ。今確認したら、京都は昨夜から今朝の9時ごろまで気温が10°Cを切っていたようだ。こちらは20°Cくらい。
Monday, 25th of April 2011
- 意表をついて家にいる攻撃。自宅からオンラインで図書館に入ってデータベースや電子ジャーナルをほぼ制限無く使えるのであまり出て行く理由がないとも言える。
- いまのところKindleは新聞としてしか使ってないのだが、この機会にいろいろダウンロードした雑誌文献を入れてみる。電車の中で読めるのではないかという発想。しかし普通にPDFのままで転送すると、文字が小さく読みにくい。拡大できるけど画像として拡大されるだけなので、ページをめくったりするのが煩わしい。Amazon.comのKindleのページを調べていると、PDFやWordのファイルをいわゆるKindle形式に変換してくれるサービスがあるらしい。さっそくやってみると簡単に変換されて快適。
- もうお馴染みかもしれないが自分の備忘のために書いておくと、やり方は、
- #変換したいPDFファイルをメールに添付する。
- #メールのタイトルにConvertとだけ書く。
- #Kindleのアカウントがxxxだとすると、xxx@free.kindle.comに送る。
- #すぐに、AmazonからKindle形式に変換されたファイルへのリンクがメールで届く。
- #それをダウンロードして、USB経由で自分のKindleに転送する。
- (xxx@kindle.comに送ってもいいが、これだと変換料がかかるみたい。)
- Kindle形式だから、普通に内蔵辞書も使えるのがいい。
- 久しぶりにジョギング。近所の偵察も兼ねて知らない道を走ってみる。やっぱり迷う。このあたりは丘の上なので、ちょっと走るとすぐに急な坂道が出現する。単純なジョギングではなくて、なにかウルトラマラソンの訓練をしているようになる。通勤帰りの人がしんどそうに階段を登っているところを駆け上がっていくのは快感だが、あとのダメージが大きいので注意が必要。
Tuesday, 26th of April 2011
- 授業二つ。若干教室が広いがその他の点では話しやすい。あとでいろいろ質問を受けるが、こちらの言葉がある程度伝わっている感触があった。
- ゼミは順番決めなど。履修登録が終わってないので確定メンバーを前提にしたことができない。簡単に全体的な説明などをしてお茶を濁す。
Wednesday, 27th of April 2011
- 明日の準備をしないといけないのだが、ちょっとここには書けない用事で家にいる。家にいるのも暇なので、奥さんの運転の練習をかねて近所のスーパーまで行ってみる。慣れない車なので、運転している方も助手席に乗っている方も緊張する。なんとか近所のスーパーの駐車場に駐車したところで、ここは一度来たことがあるので、もう一つ別のスーパーに行ってみることにする。複数車線の難易度の高い道を5分ほど走って、別の大きなスーパーに到着。
- ちょうど昼食時だったので、どこかで昼飯を食べようと思って車を走らせるが適当なところがない。気になっていた駅の周辺の探索をかねて、駅近くの駐車場に停めて商店街を歩いてみたが、そのあまりのショボさにびっくり仰天。かろうじて見つけたサンドイッチ屋でサンドイッチを買って帰って食べる。このサンドイッチは手作りの味で美味しかったです。
Thursday, 28th of April 2011
- 3限目大学院ゼミはAnselmusの''Monologion''。昨日予習するつもりがいろいろあってあまり準備できなかったのだが、なんとか冒頭のさまざまな難所を切り抜ける。
- 終了後、5限目のラテン語購読の準備。Bonaventuraの''Itinerarium''。こちらの方は、ラテン語の勉強という面が強いので、実は存在している日本語訳を秘密にしていたのだが、あっさり見つけて持ってきている人がいる。やはり侮れない。
Friday, 29th of April 2011
- ようやく教養の授業が始まった。しかし今はガイダンス週間なので、通常授業時間内を二つのセクションに区切り、同じ内容紹介授業を二回行うというシステム。学生ができるだけ多くの授業を回って実質的に選択できるようにという配慮なのだそうだが、なるほどよくできている。
- なんか世間の様子が変だと思ったら今日はいちおう休日なのだな。地震などの影響で、今学期は休日とかは二の次であるかのような進行だ。
- 午前中に授業をしてそのまま帰宅。なんか新鮮。いろいろと書類などを作成してすぐに投函。
- 午後は自宅でゼミの予習など。オンラインでいろんな資料が使えるので助かる。
- 夕食はタケノコご飯。食後に甘夏。季節を感じる。
- そういやどこかのウイリアムが結婚式をしている。ハンカチ王子も真っ青の本物の王子だから世間が騒ぐのも無理はない。
Saturday, 30th of April 2011
- 昼から某研究会@3田。新しい建物なので迷う。直々にお誘いがかかったので参加してみたが、ちょっと自分は場違いな感じ。いろんな学会や研究会があるから自分に合ったものを探すのが大変そうだ。
- その後T町の駅ビル地下で懇親会。学生さんと言うにはちょっと苦しいけどまあ学生さんのような人たちと懇親。気楽に参加しているつもりだったが、あとで聞くと私の歓迎会だったようで恐縮する。
- 帰宅すると、ついに出た[[『応用哲学を学ぶ人のために』|http://www.sekaishisosha.co.jp/cgi-bin/search.cgi?mode=display&style=full&code=1527]]が届いている。ありがとうございます。なにはともあれこれだけの人が集まって一冊の本を作ったというところがすごい。編者二人による渾身の「総説」を読めばこれがどんなにすごいかがわかる。編集者への謝辞も通り一遍でない。ごくろうさまでした。いいお仕事をされましたね。
- しかしふと自分だけ参考文献を挙げ忘れていることに気づいてしまったがこの段階で気づいても後の祭りである。まあ自分の論文が応用哲学の名に価するかどうかは別にして、中世哲学史研究にもこういう切り口があるのかと思っていただければ幸いです。