Memoranda Personalia 2013-07
Monday, 1st of July 2013
- {{isbn_detail '978-4309624570'}}
- ちょっと前に、著者のお一人から贈っていただく。どうもありがとうございます。
- めずらしいタイプの本だなと思ってぼつぼつ読んでいたが、先週、ちょっと長旅をする機会があり、その道中で全部読み終えた。これはやっぱりとってもめずらしい本だ。
- 宇宙物理学者の東大の須藤さんが、科学哲学者の京大の伊勢田さんに「科学哲学とはなにをする学問なんですか」と問いかけ、伊勢田さんが懇切丁寧に説明する、というスタイルで、全編対話形式で進行する。
- そもそも、この対話が300ページほども延々と続いていることに驚かされる。これは、科学哲学のいろんな分野についての話題に花が咲いているのではなく、ようするに、須藤さんの方が、最初から最後まで、ほぼ進展することなく(細かい誤解が解かれるということはあるが)、「わからん」と言い続けていることによる。
- 科学者と科学哲学者の違いが、野球選手と野球連盟の役員の違い、というわかりやすい(?)比喩で語られたりして、一瞬、両者(というより須藤さんの方)が歩み寄ったりすることはあるが、基本的に、最初の緊張感が最後まで持続して着地しないまま打ち切られる。
- しかしこれは、失敗ではなくて、双方が強い覚悟をもって、安易に妥協することなく誠実に議論を重ねた結果であり、人間関係重視の通常の「対談」とはまったく異なる「討論の記録」となっている。その意味でもめずらしい。
- この本からなにを読み取るかは各人の興味関心による。日頃「哲学」というエラソーな学問に不信感を抱いているとくに理系の人は、須藤さんの痛快なツッコミに溜飲を下げる、という読み方をするのだろうし、いろんな機会にこの手の批判にさらされることに飽き飽きしている哲学業界の人は、そのような機会に自分が取った態度と、この本に現れている伊勢田氏のホトケ様のような誠実さとのあまりの違いに恥じ入り、今後はもう少し真摯に対応しよう、と考え直す機会となることであろう。いや、ホントに、個人的にはてっちゃんの堪忍袋の大きさばかりが印象に残る本でした。
- (なにかと話題のカバーのデザインだが、Twitterのprofile写真あたりを使った方がよかったのではないかと。)
- {{isbn_detail '978-4142230280'}}
- ==ついでに==こちらも宣伝しておこう。
- 国際的に絶賛活躍中の納富先生が、こんどは==バラエティー==テレビ番組に進出だ([[NHK Eテレ『100分de名著』|http://www.nhk.or.jp/meicho/]])。プラトンの名著『饗宴』を伊集院光と竹内陶子アナとの軽妙なトークを交えて懇切丁寧に解説してくれるはず(圧力)。『饗宴』の内容を知りたい人、動いている納富先生を見たい人、どうして納富先生は宴会の翌日でもあんなに元気なのかが知りたい人など、いろんな人にお勧めできる。
Thursday, 11th of July 2013
- 2限目真理論購読。木曜日はこれで終わりのはず。
- 昼は神戸屋のパン。田町駅のパン屋がなくなってしまったのが痛い。
- 3限目の時間帯は、某極秘業務最終段階関係某作業。
- 4限目大学院ゼミは修士1年生2名の中間報告会。20分発表、20分質疑応答を2セット。もう少しそれぞれ時間をかければよかったかもしれない。
- 5限目は研究室で面談2件。学部4年生と修士2年生にそれぞれ卒論と修論のプレゼンをやってもらう。
- 6時過ぎから近所の蕎麦屋で研究室関係前期打ち上げ。学部3年生からODまで、学外からの参加も含め12名ほどの盛況。蕎麦屋でコンパという発想はなかったが、飲み物、料理とも文句なし。今後も使おう。2階が貸し切り状態になり、他のお客さんへの気遣いがないので、久しぶりに自己紹介スピーチを回してみたりする。
- 2次会は会場探しにやや苦労したが、田町駅近くのちょっとお値段高めの居酒屋へ。ほぼ全員そのまま参加。1次会で腹を満たしていたので支払はそれほどひどいことにならない。11時過ぎくらいまで==異様に盛り上がる==歓談。これまでコンパというと、学部生相手のことが多く、精神的にも財布の面でも保護者のような重圧があったが、院生以上が中心の飲み会だと、それがないので楽ちん。
Friday, 12th of July 2013
- http:my_images/temp20130712.jpg
- ここ一ヶ月の最高気温のグラフを見ればわかるように(見なくてもわかる)、最近、非常に暑い。マンションの1階という洞窟のような自宅は、めったに室内温度が30℃を超えることがないが、今回の熱波では、午後には31℃ほどになってしまう。
- それでも、横浜の団地の最上階にいた頃は、油断すると室温が35℃とかになっていたので、それよりは安全。
- 中心気圧950hPaほどの強い台風が先島諸島から台湾北部へ向かっている。関東地方はあまり台風が来ないので、最近ちょっと興味が薄れてきているが、そっち方面のみなさんは災害に注意してください。
- 教養の授業。35℃の猛暑の中、スーツで出かける。夕方から、本社の方で非常勤講師の先生方を慰労する会があり、立場上ホスト役ということで、失礼があってはならないという配慮から。
- 今年は、早い時期からクールビズにして、ホメオスタシス高温処理班を甘やかしていたこともあり、ものすごく暑く感じる。いちおう、タオルハンカチと扇子で武装してみたものの、炎天下を駅に向かって歩いていると、「武士は食わねど高楊枝」というフレーズが頭の中をぐるぐる回る。
- しかし、電車内や建物内に入ると、スーツでまったく問題ない。観点を変えれば、冷房の効いたところで半袖ポロシャツは少し寒すぎる。夏スーツで上着を脱いで手に持っている、というスタイルが、じつは一番正しいのかも知れない。
Sunday, 14th of July 2013
- 研究室の先輩にあたる某先生が亡くなったという報を受け、鎌倉の告別式に出かける。品川から久里浜行きの横須賀線で50分ほど。ようやく、戸塚、大船、鎌倉、逗子、久里浜の位置関係を理解した。これに伴い、横須賀線と東海道線の違いも、(たぶん)理解した。
- 告別式は鶴岡八幡宮の鳥居のすぐ近くの教会。告別式の前に告別ミサがあり、歌を歌ったり決まったフレーズを唱えたりする。すぐ後ろに、神父服を着て大きい声で歌っている人がいた。教会での葬式はこれがあるからかなわん。
- そのうち告別式が始まりほっとする。ご友人やご家族の話を聞き、しんみりする。故山田先生の晩年のお世話を家族ぐるみでなさった方で、先輩として、とくに学会事務局関係のことでいろいろと教わることが多かった。新潟大での学会の時、自分の発表が終わってほっとして、ぶらぶらと海岸まで散歩したとき、なぜかこの先生と一緒になり、道中、とりとめもない話をしながら歩いたのが一番思い出に残っている。穏やかな中に、とても強いものを感じさせる印象が不思議だったが、今回、みなさんの話を聞いて少し納得するところがあった。合掌。
- あいかわらず35℃の猛暑が続いているが、家電的に、おそらくこの猛暑の中あってはならない最悪の事態の一つが勃発。なんと、冷蔵庫様がご臨終に。このところどうも飲み物が冷えてない感じがしていたのだが、猛暑のせいかもしれない、などと、正常性バイアスに翻弄されていた。冷蔵庫の中に温度計を入れ、20℃くらいにしかならないのを確認して、ようやくこのバイアスが外される。中のものがすべてダメになるまえに、早急に対策を講じるべし。
Thursday, 18th of July 2013
- 木曜日の授業は先週で終わったので、木曜日にかんしては今日から夏期研究期間モードに入る。
- さっそく、大岡山博士主催論理学サブゼミの「夏休みの宿題」にとりかかる。命題論理の公理系の証明練習。昔、Mendelsonの教科書にあるやつを、==答えを片目でちらちら見ながら==苦労してやった記憶があるが、今回の宿題は、Mendelsonとは違う公理系なので、自力でやらざるをえない。あらためて自らの論理的直観の貧困さを目の当たりにして落ち込むが、予定では、この練習問題を多方面から研究することによって、その直観を数倍に増幅させ、この夏が終わる頃にはずっと遠くを見通せるようになっているはず。このように、なにかに取り組むときには、それを達成したあとの喜びをリアルに想像することが大切。
- {{isbn_detail '978-1584888765'}}
- 夕方は、ほぼ毎日ジョギングをしようと思っているが、記録を振り返ると、だいたい2日に1回を少し下回るペース。天候や業務に左右されるので、毎日走るつもりでもこのくらいになるのはしょうがない。
- この日も、30℃ほどの中、走りに行く。途中、パラパラと雨が降り、そのせいで湿度が上昇したのか、ふだんに増して暑さがこたえる。なんとか駒沢公園を1周して約8kmのコースを回ってくるが、体にダメージが残る感じ。予定では、そろそろ体力が戻って、もっと軽快に速く走れるようになっているはずだったんだがなあ。このように、達成したあとの喜びをリアルに想像したからといって、それが達成されるとは限らないので注意が必要。
Tuesday, 23rd of July 2013
- 某業務関係で郵便局へ行こうとすると激しい雷雨。福岡にいた頃はよくあったが、こちらではめずらしい。
- http:my_images/20130723.jpg
- ピンポイントで非常に激しい積乱雲が通過した模様。
- http:my_images/20130723rain.jpg
- 全国ランキングでも堂々の1位。教養キャンパスも2位に付けている。
- おかげで大鳥神社付近の山手通りが冠水して渋滞が発生。帰りのバスも、いつもは35分くらいのところを50分ほどかかる。おまけに車内は大混雑。あとで確認すると、東横線も止まっていたみたい。目黒駅付近では、この大雨とはまったく関係なく火事が発生して、たくさんの消防車が停まって大混雑していたし、もうなにがなんだか。
Tuesday, 30th of July 2013
- 久々に三田のココイチへ。ちょっと気合いを入れて、5辛のポークカツカレーを注文。ふだんカロリー的観点からカツカレーは控えているが、たまにはいいかということで。
- ところが一口食べて、これが5辛でないことがわかる。念のためもう一口食べて、やっぱり5辛でないことを確認して店員に「5辛と言ったと思うんですが」と穏やかにクレーム。もし全部作り直すなら時間がかかるからこのままでいいやと思っていたが、5辛のルーだけ作って、(もしかするとライスも入れ替えて)かけ直すというやり方で対処してくれる。かなり大量のルーがかかっていたので驚いた顔をすると「サービスです」と、なぜかやや上から目線で言われる。
- 大量のルーのせいで、カツが完全に水没した状態になり、ビジュアル的にはやや難があるが、「辛いカツカレーを食べたい!」という原初の欲求を満たすという意味では、非常に効果的。今後は、初めから追加ルー{{fn '以前は裏メニューで無料だったが最近有料化された。お玉1杯100円。'}}をお願いしようかと思うほどだ。
- その足で三田の某床屋へ。気に入ってずっと使っている。いつもなんとなく3ヶ月に一度くらいになるのが残念だと思っていたので、今回は、スケジュール管理システムに「そろそろ散髪」という項目を入れておいた。約1ヶ月ぶり。このくらいの間隔で行かないとな。仕事が丁寧な若大将の方に、たっぷり1時間以上かけて仕上げてもらう。カレーの影響か、顔そりの時に本当に寝てしまい、自動椅子の背もたれが動いたときに心底驚いた。
- そろそろホメオスタシス高温担当班の活動も軌道に乗ってきたようで、暑い中を快調に(脚色あり)ジョギング。とくにこの日はカレーの影響か、体内からわき上がるエネルギー(表現要検討)を感じる。公園内のジョギングコースの最後の1kmが4分53秒と、久々の4分台。この1週間は週5で走った。
- 帰宅後すぐにシャワーを浴びるが、このとき、足に冷水をかけるとあとの疲労が違うことに最近気づいて励行している。体幹を使うので臀部から腰回りも冷やしたいが、ここに冷たいシャワーをかける勇気はないので、いまのところ膝から下だけにしている。