Memoranda Personalia 2013-09
Sunday, 1st of September 2013
- 今年の盆休みは都合により帰省できなかったので、この週末、両方の両親の様子を見に四国に帰省していた。
- 台風15号から変わった温帯低気圧が通過する中、予讃線と新幹線を乗り継いで帰京したが、前線を縦断するかたちになったので、気温の差が激しい。乗車した四国では25℃くらいで、道中は冷房が効きすぎて肌寒い感じもあったのだが、品川駅に降りると冗談ですかというくらいに蒸し暑い。あとで調べると35℃ほどあったらしい。
- 夏の暑さは太陽の暑さだと思いがちだが、そうではなく、直接的には気団の性質だということが、このことからもよくわかる。
Thursday, 5th of September 2013
- 「竜巻と見られる突風」という表現が世間を騒がしている。
- いちおう、「竜巻」は気象用語で、気象庁の職員が現場を調査して、藤田スケールを伴うかたちで、たとえば「F2の竜巻」というように確定することになっているので、それをマスコミが尊重して、こういう表現になったのだと思われる。
- しかし、今回は、多くの写真や動画が撮影され、目の前で「竜巻」がぐるぐる回っているのに、「竜巻と見られる突風」という表現が使われていた点に、多くの人があからさまな違和感を感じたようだ。
- この違和感がどこにあるかと言えば、やはり、基準の問題で、不適切な基準が無批判に用いられている点にあるのではないか。
- 昔の人は、映像にあるような、あのぐるぐる回る強烈な風を見て、「竜巻」という風流な名前を付けたのである。だから、だれの目から見ても竜巻であるものを竜巻と呼ばないのはおかしいし、ましてや、お役所の都合で、気象業務法かなにか知らないが、最終判断が出るまでは、ソレをソレと呼んではいかんのです、というようなことを言われたら、てやんでいべらぼうめ、と言いたくなるのが健全な感覚である。
- 認識論ではよくある話で、日常的に使われている基準をちょっと厳しくすると、断定的に「ソレだ」、と言えなくなることが多い。トンボが飛んでいるのを見て、「トンボだ」と言うのは日常レベルでは正しいが、もしかしたら、だれかが精巧に作ったトンボ型飛行ロボットかもしれない。だから、より厳しい基準では、「トンボと見られる物体」と言わないといけない。たとえば、未来の戦場で、敵がトンボ型軽量爆撃機を所有していることがわかっている場合、この厳しい基準が必要となる。
- 話を戻すと、「竜巻と見られる突風」は、この、厳しい基準での表現であり、人々が感じた違和感は、気象業務法云々ではなく、この基準が選択されていることにたいする違和感である。「秋も深まり、最近、野山に赤とんぼと見られる飛翔体が数多く出現しています」というニュースにたいする違和感と同等である。
- 気象にかんしては事が重大なので、厳しい基準を用いるようにしているんです、と言うならば、ではどうして、もう少し厳しい基準を使わないのかと反論できる。なぜ、「竜巻」には慎重で、「突風」には寛容なのか。「突風と見られる風」と、どうして言わないのか。さらに、「風」には慎重にならなくていいのか。「風と見られる大気の動き」でなくていいのか。
- つまり、いずれにせよ、どこかに基準を置かなければならず、常に、現在の文脈で、どれが適切な基準かを、柔軟に判断しなければいけない。竜巻の映像が数多くあるような今回の状況では、単純に「竜巻」と呼ぶのが適切だったのではないか。
Thursday, 12th of September 2013
- 全国的なものかどうかわからないが、こちらでは「だいじょうぶ」という言葉の使い方が難しい。今まで難しいと感じたことがないので、たぶん地域的な問題ではないかと思う。
- 【事例1】「この建物は地震でもだいじょうぶですか?」「だいじょうぶです。」
- 「だいじょうぶ」という言葉は、こういうふうに使うものだと思っていた。ところが、
- 【事例2】「レジ袋お付けしますか?」「だいじょうぶです。」
という会話によく遭遇する。最初、違和感があったが、そのうち慣れてしまった。つまり、レジ袋が無くても、私はちゃんとやっていけますよ、ありがとう、というようなニュアンスだろうと考えたからだ。ちなみに、この「だいじょうぶ」の簡易バージョンは「へーき」であり、若い女性が親しい間柄でよく使うように思う(よくわからない)。
- 【事例3】「このオプション品はだいじょうぶですか?」「だいじょうぶです。」
- こういうのが困る。なにか物を勧めるときに、「だいじょうぶですか?」「だいじょうぶでしたか?」と言うことがある。おそらく、事例2の変形と思われるが、「それが無くても私はちゃんとやっていけますよ、ありがとう」というニュアンスが単純化し、たんに「必要ない」という意味になってしまっているのだと思われる。
- 【事例4】「これ、美味しいよ。食べてみて」「だいじょうぶです。」
- ここまで読んでくれば、これが「いらねーよ。そんなもの食べないよ。」という意味であることがわかる。ここまで拒絶の意味が強いときにも「だいじょうぶ」が使われるというのは、おそらく注意しておかないといけないことだろう。「手伝いましょうか」「だいじょうぶです」というふつうの受け答えが、まったく違うニュアンスであるかもしれないのだ。びびるぜ。
Sunday, 15th of September 2013
- 阪神の榎田投手(福岡大学出身)が、シーズン新記録である56号本塁打供給投手として歴史に名を刻む。バレンティン選手は、このあと57号も打ったようだ。おめでとうございます。今後、60本は打ってほしい。
- 思い起こせば、2001年シーズンに、近鉄のタフィー・ローズ選手が55号を打ったとき、福岡ダイエーホークス(当時)の若菜バッテリーコーチが「王・長嶋は野球の象徴。いずれ彼(ローズ)はアメリカに帰るんだから、オレたちが配慮して、監督(王貞治)の記録を守らないといけない。うちが打たれるわけにはいかない」(wikipediaより引用)と発言したことが報道され、日本中に非難の嵐が吹き荒れた(その一例はこちら)。
- この騒動が象徴するように、当時はまだ、アメリカなど西洋諸国に対する屈折した感情が、今よりもずっと濃厚だった。イチローの活躍や、その後のインターネットによる動画を中心とした大規模な文化交流が、徐々にその硬直を解いていったのだと思うと、榎田投手がふつうに勝負して打たれたことがなんかかっこよく見える。
Sunday, 22nd of September 2013
- 発表が面白そうだったので、週末は京都の研究会に行ってきた。
両方とも期待以上の内容で、大いに刺激を受けた。
- 懇親会は、事情により多くの参加者が二連チャンだったようだが、そこそこ盛り上がって遅くまで飲む。
- 宿は河原町三条。翌日、京都駅に向かう途中、四条河原町の阪急百貨店がマルイになっていたのに(いまごろ)驚く。そういえば、最近烏丸五条あたりのホテルを使っていたので、四条河原町は久しぶりなのであった。
- 自分も含め、いろんなものが移り変わっていく。京都の印象もずいぶん変わったなあ。
Thursday, 26th of September 2013
- 某博論試問に呼ばれて某四ッ谷大学へ。目黒から南北線で行ったが、代々木から中央線で行った方が速かったかもしれない。
- 少人数だったが、某超大物教授が傍聴席にいらっしゃったりして緊張する。
- 午後はわが社で通信課程の入学選考業務が予定されていたが、前回のがんばりのおかげでその作業はなくなったようだ。
- 調子に乗って東京マラソンに応募していたら落選通知が届いた。約10倍なんだそうだ。この調子では当選することは難しいだろうから、今後はもっと小規模の出場しやすい大会を狙うようにしたい。
Friday, 27th of September 2013
- 教養の初日。あらかじめ受講者名簿を確認すると、秋からの新規受講者も多いので、オリエンテーション部分も入念に。
- 初回は軽く終わるという手もあるが、秋は学会などで休講があるので、内容に入って一時間みっちりやる。「初回は調子が出ないからという理由で早く終わる人もいるようですが、私は体調ばっちりなのできっちりやります」と余計なことをしゃべってしまう。
Sunday, 29th of September 2013
- 東横線と副都心線の直結で、最寄り駅から新宿三丁目まで一本で行けるようになったのはずいぶん前の話だが、いろいろと機が熟したようなので夫婦で出かける。実家の両親が、最近、外出がしにくくなっているみたいなので、ユニクロのルームウエアや軽いダウンコートを仕入れて送ってあげるという心温まる企画。(ビックロに行ってみたかったこともある。)
- ビックロは、駅から地下道直通なので便利。地下道の途中からマルイや伊勢丹にも行ける。ビックロ自体は、ビックカメラとユニクロが一緒のビルに入っているというだけのことだが、ユニクロの売り場に電気製品のコーナーがあったりしてなぜか笑える。
- 昼はインドカレー。久しぶりのナンが美味い。やはり新宿はなんだかんだ言っても一番馴染みがあるような気がする。(昔、学会出張の折によく中古カメラ屋巡りをした。)渋谷を使いこなそうと少し努力したが、どうもあの妙に若い感じがつらい。客層がというよりは、街の雰囲気がなんか浮いた感じで若い。それに比べると新宿は、あまり若くない人が渋く浮いている感じと言えばいいか。気のせいかも知れんが。
Monday, 30th of September 2013
- 夕方から通信教育課程の会議。弁当を食べながら延々と続き、終わると9時前。来月から、これ関係の役職に座らされるので気が重い。でもがんばろう。(うそ)