mew cheat sheet
Table of Contents
Last modified: 20221117T2041+0900
1. このファイルについて
Mewはemacsで動くすばらしいメーラーで、当然のことながらemacsの他のツールとの相性がよく、emacsで仕事をする人にとってはとても使いやすいのですが、公式マニュアルがプログラマの視点で書かれていて一般ユーザーが情報を探すのに手間取ることがあります。それで使わなくなるのはもったいないので、このページに最低限の情報をまとめておきます。主に自分が使うために作ったものです。actionやdescriptionの中に( )に入った数字がある場合は公式マニュアルの章番号を示しています。
2. Mewのmode
同じキー操作でもmodeが違うと違う振舞いをします。
name | description |
---|---|
summary | メールを一覧表示するモード。設定によって下段に内容を表示する |
message | メールの本文が表示されているところ |
draft | メールを作成している状態 |
virtual | 検索結果表示などで、仮想的なフォルダが表示されている状態 |
header | メールのヘッダを編集するモード |
edit | 既存メールを編集して新しいメールを作成するモード |
addrbook | アドレス帳に情報を登録するモード |
3. 最低限の操作
key | action | mode |
---|---|---|
M-x mew | Mewを起動する | |
i | 新着メールを受信する | summary |
<SPACE> | メールの本文を読み進める | summary |
<delete> | メールの本文を戻って読む | summary |
a | メールに返信する | summary |
A | メールに返信する(本文を引用する) | summary |
w | 新規メールを作成する | summary |
C-c C-c | メールを送信する | draft |
q | Mewを終了する | summary |
4. 日常的な操作
4.1. メールを読む、返信する、転送する
key | action | mode |
---|---|---|
<SPACE> | 読み進める(roll down) | summary |
<delete> | 戻る (roll up) | |
w | メールの新規作成 | |
a | 読んでいるメールに返信する | |
A | 読んでいるメールの本文を引用して返信する | |
f | 転送する | |
F | *マークの付いたメールを転送する | |
E | 下書きメールを編集する | |
C-c <TAB> | Signatureを挿入(3.9) | draft |
C-c C-y | 選択した範囲を引用(引用記号あり) | message–>draft |
C-c C-t | 選択した範囲を引用(引用記号なし) | |
C-c C-q | 書きかけのdraftを消去 | |
C-c C-c | メッセージの送信 | |
C-c C-m | メッセージを作成して+queue or +postqに入れて送信待ちにする | |
W | メッセージを再利用して送信 |
4.2. 添付ファイルの操作
key | action | mode |
---|---|---|
C-c C-a | Multi Part(添付ファイル)の作成 | draft |
c | (Multi Partの . 上で)ファイルを添付 | |
d | (Multi Partの一番上で)添付ファイルを削除 |
4.3. 表示
key | action | mode |
---|---|---|
v | Summary mode <–> Summary & Message mode | summary |
. | メッセージを再表示(htmlなどで読めないメッセージのとき) | |
i | メッセージを取得(+queueにメッージがあれば送信) | |
I | Tマークの付いたメッセージの全体を取得 |
4.4. 読んでいるメールをファイルに保存
key | action | mode |
---|---|---|
y | Save Message (or a part) to a file | summary |
b | Save Message to a file |
4.5. メールの削除
key | action | mode |
---|---|---|
d | メッセージを削除するためのマークを付ける | summary |
u | マークを消す | |
U | すべてのマークを消す | |
x | 削除の実行 |
4.6. フォルダの操作
key | action | mode |
---|---|---|
g | フォルダの移動 | summary, virtual |
o | メッセージをフォルダに移動させるためのマークを付ける | |
x | 移動の実行 |
4.7. アドレス帳
key | action | mode |
---|---|---|
<TAB> | アドレスなどの補完 | draft |
C-c C-a | Addrbookへの登録 | summary |
C-u C-c C-a | Addrbookへの登録(個人情報) | summary |
4.8. 検索
本格的な検索をするならGmailと併用することを勧めます。
key | action | mode |
---|---|---|
<slash> | 検索して結果を仮想フォルダに表示する (6.4) | summary |
C-c C-q | 仮想フォルダ(バッファ)を消去する (7) | virtual |
? | 検索して*マークを付ける | summary |
N, P | *マークが付いたメールを順に読む(Nで下、Pで上) (4.4) | summary |
U* | すべての*マークを消す(4.6) | |
M* | 直前にU*で消した*マークを復活させる |
4.9. 終了
key | action | mode |
---|---|---|
q | Mewを終了(bufferは残っている) | summary, virtual |
Q | Mewを終了(bufferを消去) |
5. Summary modeの書式変更
デフォルトでは日付に年がないので長期のメール管理に不十分です。しかし、以下の変数をカスタマイズすることで対応できます。
variable | description |
---|---|
mew-summary-form | Summary modeの書式変更(yearを付加したいときなど) |
e.g. (setq mew-summary-form '(type (5 year)" "(5 date)" " (-4 time)" "(30 from)" " t (0 subj)))
この後、Summaryを再構築する。そのときrageを指定する。allは時間がかかるのでlast:100くらいが適当。
key | action | range | meaning |
---|---|---|---|
s | Summaryの再構築 | ||
all | all mails in the folder | ||
update | new mails | ||
first:10 | first 10 mails | ||
last:10 | last 10 mails | ||
100:+10 | from 100th to 110th | ||
100:-10 | from 100th to 90th | ||
100-200 | from 100th to 200th |
6. Addrbook アドレス帳とアドレスの補完 (3.3–3.7)
意外に使いにくいGoogleの連絡先に比べて実用的。
To:やCc:でTABを押すとアドレスが補完される。
Addrbook(~/Mail/Addrbook)に登録する。メールを読みながら登録もできる(後述)。
6.1. 書き方のルールは二種類。
6.1.1. 展開ルールを指定する
taro: taro@gmail.com, taro@yahoo.co.jp, taro@hotmail.com |
こう書くと、taro[TAB]でtaro@gmail.com, taro@yahoo.co.jp, taro@hotmail.comが入力される。
つまりコロンの前の文字列をコロンの後のアドレスに展開させる。アドレスが複数登録されていると複数に展開するので、グループメールを出すときに便利。たとえば、
taro: taro@gmail.com |
jiro: jiro@gmail.com |
saburo: saburo@gmail.com |
sankyodai: taro, jiro, saburo |
と登録しておくと、
san[TAB] –> sankyodai[TAB] –> taro@gmail.com, jiro@gmail.com, saburo@gmail.com
と展開する。
6.1.2. 個人情報を登録する
もう一つのルールは個人情報と呼ばれていて、展開ルールとは異なり、四つの要素をスペースで区切る(ただし、カンマのあとのスペースおよびダブルクォートの中のスペースは区切りにならない)。
- 短縮名
- メールアドレス(カンマで区切って複数登録可)
- ニックネーム(引用などに利用できる)
- フルネーム
taro taro@gmail.com, taro@yahoo.co.jp, taro@hotmail.com tarosan "Tarou YAMADA" |
複数のアドレスはすべて展開するのではなく、[TAB]を押すごとに順に一つずつ出てくる。
taro[TAB] –> taro@gmail.com [TAB]–> taro@yahoo.co.jp [TAB]–> taro@hotmail.com
6.2. メールを読みながら登録する
summaryモードでカーソルがあるメールの差出人をアドレス帳に登録できます。
C-c C-a | 展開ルールを登録する |
C-u C-c C-a | 個人情報を登録する |
C-c C-c | 登録 |
C-c C-q | 登録とりやめ |
Addrbookはテキストファイルなので、もちろん自分でこのファイルを編集して手作業で登録や修正ができます。
7. BCCの使い方
ヘッダにBcc:アドレス と書いてもいいが、標準的なものとはやや動作が違うので、
To: 文字列:アドレス,アドレス,…,アドレス; |
とすると、文字列が宛名に表示されて、あとの部分は匿名になる。
8. change log
- first published
- revised (+Addrbook)
- revised (+virtual mode)
- revised (+about searching)
- revised (+add "mode" column, divide topics)